卯月 味の歳時記 馳走「菊水庵」

卯月の歳時記

 
 

 

 

 

 

四月、この季節長い長い厳しい冬も終わり、桜を初め、その他様々な花を咲かせる時


卯月、卯の花が咲き また、干支の四番目が卯であるので こう呼ばれたとか。

そして、私達が嬉しいのは、山菜を初めとするお野菜の数々、筍も土から顏を出し、木々の芽

はぐんぐんとめぶき伸びる頃 海も春の産卵 めばる さより きびなご とび魚 蛍イカ  

など、大小様々な魚介で賑わってきます。

 

そして、4月と言えば、仏教やカトリックなど、それぞれに祝い事がありますが 法会ではお釈迦様の誕生である灌仏会 降誕会    カトリックではイースター祭と言って復活を祝うもの

やはり、春は、全ての生きとし生けるもの 命そのものを育む時なのでしょうか。

 

卯月      それらを植え付ける時でもあります。

そして、そのお祭には、お釈迦様に降り注いだとされる甘露の水にちなみ、甘い茶や水をかける習わしがありますが、遠い中国ではすでに、二世紀から四世紀にはこの降誕会が行われていたと古書に書かれており、いろいろな 花の香味料をまぜた甘い水が使われていたと伝えられています。

 

日本では、600年頃、天皇の命により、この催が行われたと記されています。さらに、平安宮中でも広まり、江戸時代では大奥を始め、各武家屋敷にも花御堂が設けられ、敷いては各寺院、末寺まで広まり、庶民にも年中行事の一つとして定着したようです。

 

更に、その季節には、桜を愛でながら、その花の下で弁当やご馳走を広げお酒をくみかわすようになったのも、それらと並びやはり江戸時代からの風習となりました。

 

「帰ったらお花見できるかしら?」

あるお客様の言葉     毎年の事 この季節は出会いと別れの季節でもあります  

 

私どもの菊水庵でも、またお別れしなければならないお客様が お別れの挨拶にわざわざお見えにお越し下さいます        初めは、一言二言の会話から、一年が過ぎ、今では家族の事から会社の事   そして楽しいご家族でのご旅行や観光などのお話など公私にわたりお付き合いさせて頂く方も多いのですが、決まってなれたころにお別れの時がやって来るのです。

 

来週か月末には帰国予定なのでとわざわざ、お食事に見えてくださる。

本当にありがたく、そして何よりも尊いものでございます。数ある飲食店の中から、この街角の一軒をおえらび頂き、そして、お休みで帰国されたときには、日本に なかなか帰る事ができない私を気遣って、お土産をお持ちくださる  また、お花が好きでしょうとお持ちくださる 私はこの心の働きにいつも、感謝 この一期一会 咲くも 散るも美しい その刹那に感動してしまいます。

 

「桜の花をあしらいにつける時も  紅葉をつける時も、よーくとその姿を見なよ。 利休さんじゃあねえが、そこに咲いてるように、今、散ったようにあしらいな   上からひらひらと落ちてきたようにな」と盛り付けの時は、耳にたこができるほど聞かされました。

 

その時、そのものになりきる これこそ、心の働きでしょうか。

皆さまとの出会いに感謝 これからも 宜しくお願い致します。

 

    「つみくさ うららの 春たより   

 

             花弁の 薄紅   軒先の早時雨」                                            菊水