10月 神無月 味の歳時記

10月 神無月 味の歳時記 


 神無月 古の平安ではかみなずきと呼ばれ、この時期、日本国中の神々が 出雲の国に集まり各地では神様が不在となることから、神無月と呼ばれました。 

こんな時は、万葉集などの和歌など紐解いてみると、なかなか楽しいものです。

お彼岸も終わり、なかなか商いで休めなかった母は決まって、お墓参りは10月になってからでした。
必ずといって良いほど、夕立があるので、小一時間ほど早めに出かけるのですが、道が混んだりしてたどり着くのは、やはり夕方でした。
お寺では名残の彼岸花、軒下の縁側にはけいとう、そして、ほんのり香る金木犀 私は、花に近寄り、金木犀のひとえだを手折り お墓に添えました。
お供えは、お萩とずいき「いもがら」里芋の炊き合わせ お酒とお花 夕立まえの、優しい風とひぐらしの鳴き声 時折竹やぶの笹がその風に吹かれ 子供ながら、私は、そこはかとなく季節の移り変わりと しきたりとゆうそのものに 心が動いているのがわかりました。
さて、お供えのずいきと里芋の炊き合わせ 母はその前日に 遅く仕事から戻ると、早速下拵え ずいきはゆでこぼしを2度繰り返し、水にさらしてから、味をつけてゆき 里芋は皮むきせず、さっと湯通ししてから、つるんと、手で皮むきしていました。
母は 「この時期、初めてのものおいしところまで包丁で剥いてしまってはかわいそう 」と白く丸い、小ぶりのお芋さんを昆布を敷いたお出しの中でゆっくりゆっくりと煮含めていました。

今、目の前の里芋を見ながら、ほっこりと里芋の料理を考えています。